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EDiT手帳2017フィンランドの老舗テキスタイルブランド
「フィンレイソン」の気持ちいい働き方

フィンレイソン デザイナー
アヌ・カネルヴォさん


200年近い長い歴史を持つ「フィンレイソン」。フィンランドのどの家庭でも愛用されていると言われ、フィンランドを代表するテキスタイルブランドです。2016年版に引き続き、2017年版でもコラボレーションしているそのフィンレイソンのオフィスを訪ねました。 それは、首都ヘルシンキに今冬初めての雪がちょっぴり積もった11月初旬のある日のこと。デザインチームをはじめあらゆるセクションのスタッフたち約50名がデスクを並べて働くメインオフィスと併設ショールームを案内してくれたのは、フィンレイソンのメインデザイナーのひとり、アヌ・カネルヴォ(Anu Kanervo)さんです。


【元巨大倉庫が自然光でいっぱいのオフィスに】

ヘルシンキ都心部の西端、ルオホラハティ地区の海岸線上に建つ、やや無骨なレンガ造りの建物群。これらはかつて飲料工場や巨大倉庫として使われていたそうで、その旧工場地の一角に、現在のフィンレイソンのメインオフィスがあります。

【チームワークを大切にしたフレキシブルな働き方】

フィンレイソンでは一人ひとりの作業デスクに、それぞれの体型や気分、スタイルに合わせて高さが自在に調節できる電動昇降デスクが導入されています。勤務時間については、基本的にデザイナーはフレックス制で、雑務や共同作業以外は、各人がインスピレーションの得やすい場所や時間を使って、自由に働くことが許されています。

アヌさんの場合は、8時出社、16〜17時が退社時間で、土日は休養と家族サービス、というサラリーマン型サイクルが肌に合っているとのこと。そして、ランチは必ずデザイナーチームの同僚たち全員でいっしょに出かけます。けれど、落ち着いた静かな場所でじっくりアイデアを練りたければ自宅にこもるときもあるし、自然をスケッチをしに外に出ることも。また自宅では、デザイン業界には無縁の世界に生きるご主人にも毎回アイデアスケッチを見せて、客観的なアドバイスをもらうようにしているそうです。

「フィンレイソンでは、とても頼もしいチームワークに支えられながら自分の仕事ができるし、職場環境から設備に至るまで、社員の働きやすさがすごく重視されている会社なので、居心地もよく安心感があります。デザイナーたちもフィンレイソンという歴史あるブランドへの誇りや愛が強く、その歴史を受け継いで繋げていこうという希望に満ちているんです。」と、アヌさんは誇らしげに語ってくれました。

【EDiT×フィンレイソン】

2017年のフィンレイソンのカバーは、リンゴ、ゾウ、パンダの3柄。こちらのリンゴ柄はフィンレイソンに1950年代から関わり、長く活躍したデザイナー、アイニ・ヴァーリの1972年の作品「OMPPU(オンップ)」をリニューアルしたデザイン。“オンップ”というのはフィンランド語のリンゴの愛称だそう。よく見ると、虫の姿や、虫がかじった跡が描かれています。ラミネート加工されたラウンドジップカバータイプのEDiT1日1ページ手帳のカバーは、大胆な配置が北欧らしさを漂わせています。