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使い方

【方眼ノートの使い方】
手帳といっしょに管理する「TO DOノート」

方眼ノートの使い方/手帳といっしょに管理する「TO DOノート」 方眼ノートの使い方/手帳といっしょに管理する「TO DOノート」
この数年来、「ノート術」や「手帳術」を仕事の軸に、ライターとして雑誌や書籍、Web媒体などの編集制作やライティングに携わるeyeco(ごとうあいこ)さん。

60以上にのぼる人の「書き方・使い方」の取材を通して、自らもノートや手帳のヘビーユーザーになったというeyecoさんに、日頃から実践しているノートの使い方をEDiTのノートを使用しながらご紹介いただきます。
TEXT:eyeco(ごとうあいこ) PHOTO : 吉崎貴幸

生活面で、仕事面で、日々発生する様々なタスク。突発的に起こるものもあれば、長期スパンでじっくり取り組むもの、繰り返されるルーティーンワークもあります。それをTO DO化して、アプリで管理したり、紙やふせんに書き、終わったら消したり捨てる、という方法もありますが、ノートで管理すると振り返るのにとても都合がいい。それは、ノートは限られたスペースがあって、限界が見えやすいから。

受け皿が大きいと、「とりあえず」という感覚でポイポイ詰めてしまいたくなりませんか? たとえば冷蔵庫やクローゼットのように。大きいと「とりあえず、買っておこう!」という “とりあえず買い” して保管しっぱなしになったり、手前のものしか見えなくて大掃除の時にあれこれ出てきた、なんてこともよくある話。

タスクも同じで、詰めすぎると、未消化のものも頻出するし、やりたいことを書いておいても緊急度や優先度が高いTO DOをこなしていくのが精一杯で、「自分のことは後回し、やりたいことなんか忘却の彼方へ」が日常になっていってしまいます。それは、かなりもったいない。

ぜひ、ノートを活用してみましょう。手帳のスケジュールページと連動させ、ノートにはタスクだけを書いてみてください。「いつ、何が完了して、いま何が残っているのか」ということをパッと見てわかるようにします。「日付と連動させ、限られたスペースでのみ管理する」ということを決めると、1日にこなせる量とつく業に費やす時間を意識するようになります。そして、大事なのは、「やりたいこと」をちゃんと書き出してリスト化すること。そうしないと、日々「やらなきゃ!」に追われるばかりで、ノートを開くのが楽しくなくなってしまいますから。

私のTO DOノートは、「やらなきゃ!」は「やっておきたい(こと)」と書きます。締切が迫るものや緊急度の高い用事以外は「やっておきたい」TO DOになります。実情は “やらねばならない” が強いものから、”やっておいた方がいいかな”というゆるめのタスクまで幅広くTO DOリストにしています。

また、どんなに忙しくても “やりたいことを2割はねじ込む” ことを意識して生活しているので、「やりたいこと」もしっかり書きます。これは、こうしたワクワクも仕込みながらタスク管理をするTO DO専用のノートです。

ポイント 1: ふせん + 下敷きでTO DOリストを管理

手帳やノートといっしょに使える下敷き(EDiTの手帳アクセサリー)は、ふせんやマスキングテープなどを携帯するのにとても便利。私は1カ月分のタスクを4つに仕分けして下敷きに貼り、TO DOノートに挟んでいます。TO DOは、「やりたいこと」、「やっておきたいこと」(繰り越し可能なこと含む)、「月内に終わらせないといけないこと」、「ルーティーン」と4つに色分けしてふせんに書き出します。

付箋を貼付した下敷きの裏表

A = やりたいこと:期限を設けない。やらなくても困らないけれど、気持ちがワクワクすること

B = やっておきたいこと(来月繰り越し可能):期限に余裕はあるが、やらないと困ること

C = 今月中にやる必要があること:月内締切で期日がある

D = ルーティーン:頻度が少なく、実行の日にちや回数が決まっていないことが中心

① A・B・C・Dを分けるふせんを各色決める。下敷きの表面を3分割してABC、裏面にDの見出しを貼る

② 同色のふせんでTO DOを書き出し、貼っていく。この時、下敷きからはみ出さない量にする

③ Cは、必ずデッドラインの日付を赤字で書く

ポイント2 : 縦に4つ折りし、日付を入れて横に3分割

ふせんに書いたTO DOを実行したい日付の下に貼ります。ノートに時間軸は書きませんが、1日を3分割して、3セットと考えるとやりやすいです。私の場合は、朝・昼・夕の3セット。上段は昼食前、中段は昼食後〜夕食前、下段は夕食後です。就業時間が決まっている方は「午前・午後1・午後2」にするなど、ライフスタイルに合わせての3分割で構いません。用事や都合で動きづらい日はペンで拘束時間を直書きしたり、斜線を引くなど「対応不可」の印をつけます。

ルーティーンは、毎日やることではなく一定期間空けてまたやる必要があるものや忘れがちなことを書いてみましょう。ノートに貼り、実行したらそのまま、やれなかった場合は、繰り越しをメモしておきます。月末に、下敷きに残ったタスクを見直し、不必要なTO DOや興味が失せたことはふせんを捨てて、書き直します。

方眼ノートの使用例

① ページを縦に4つ折りして8分割にし、日付を振ったらペンで横線を入れて3分割にする。もっともタスクをこなせそうな時間帯は枠を大きめに取るなど、自分が使いやすいようにカスタマイズOK

② インデックスで月をつけておくと便利

③ 見出し線の上に、その日のメインとなるイベントや集中したいことを書く

④ アポや用事で動けない時間がある場合は×印をつける

⑤ 1日で終わらないTO DOは細分化し、実行したことを直書き→同じ色でマークする(ふせんは、また作業発生があるタイミングに再利用)

⑥ ルーティーンのふせんは繰り返し使用するため、実行したら直書きしてふせんは下敷きに戻す

⑦ 週内にやっておきたいことや思いついたことをメモする欄。実行できなかったふせんもここに一時置き(未着手のものは後ほど下敷きへ)

⑧ 翌週の自分への伝言

実は、手帳とは別にあえてTO DOの専用ノートをつくり始めたのは、手帳だとTO DOを管理しきれないと感じたからです。TO DOをブレイクダウンしていくと、手帳の1日に収まりきらなくなる。以前、1日の予定やTO DOをたっぷり書ける「1日1ページ手帳」を使っていた頃には、気づかなかった点です。私は、なんでも手帳に書いてしまう習慣があるのですが、最近、1週間を俯瞰して管理できるよう「週間ノート手帳」に切り替えてから、TO DOのブレイクダウンが書ききれないことが増え、このTO DOノートをつくりました。

EDiTの方眼ノートはパタンと180度見開きで置けるので、作業デスクの上に置いています。このTO DOノートをつくってからは、外出時に必要なことだけ、大まかなTO DOだけを手帳に書き写すようになりました。手帳持ち歩きの習慣がない、またはスケジュール管理はデジタルといった場合は、TO DOノートはとても使いやすいと思います。ぜひお試しください!

「TO DOノート」のよさ

▶タスクを4分割することで詰め込みバランスを意識するようになる

▶1日に実行できるTO DOの限度をつかめるようになる

▶実行したこと、未消化のものを振り返る習慣は、生活の見直しにもつながる

▶限られた枠内でやりくりすることが身につけば効率を考えて見通しが立てられるようになる

▶︎TO DOがまとまっていることで、見直すしと改善ができ、効率が上がる

▶デジタルのスケジュール管理派やマンスリー手帳派でも使いやすい

Profile

ごとうあいこ(eyeco) Aiko Goto
フリーエディター&ライター

編集プロダクション勤務を経て、2007年よりフリーランス。『夢をかなえる! 私のノート術』(宝島社 / 2016年)のライティングを担当して以来、文具、ノート、手帳の活用術をテーマとした書籍に数多く携わる。ヘビーユーズのノートや手帳を使った講座やワークショップもときどき開催。英会話と異文化交流がライフワーク。
Web:room510.lomo.jp
Instagram:@room510edit