使い方 【方眼ノートの使い方】 行動と気持ちをよい方に向ける「一日一筆ノート」 この数年来、「ノート術」や「手帳術」を仕事の軸に、ライターとして雑誌や書籍、Web媒体などの編集制作やライティングに携わるeyeco(ごとうあいこ)さん。60以上にのぼる人の「書き方・使い方」の取材を通して、自らもノートや手帳のヘビーユーザーになったというeyecoさんに、日頃から実践しているノートの使い方をEDiTのノートを使用しながらご紹介いただきます。 TEXT:eyeco(ごとうあいこ) PHOTO : 吉崎貴幸 1日1文だけを書く、「一日一筆ノート」。覚えていたくても、つい忘れてしまうことを毎日書いて見返していくと、結構おもしろいのです。 日々、心に留めておきたい言葉を標語のように書き写していってもいいし、その日一番印象に残ったことを新聞の見出しのように短く記してもいい。眺めていると、癒される、元気になる、モチベーションが上がる……そんな自分だけのノートをつくってみませんか? 私は、“グッと来る言葉”を集めるのが好きで、最初は1日1ページ手帳の余白に、その日見聞きした “グッと来た言葉” を書き込んでいます。また、大事な日には「こういう気持ちで臨もう!」と気分が高まるようなことや、フォーカスしたいことも書いています。 “言霊”という言葉があるように、言葉はたくさんのパワーを秘めていて、それが人の感情や行動を揺さぶり、思考に深く入り込んでいくものだと思っています。 まわりを見回すことに一生懸命になりすぎて、自分のことを置いてきぼりにしてしまう、そうしているうちに、自分自身への迷いや不信感にとらわれてどう動いていいのかわからなくなってしまう。そんなときに、ノートを開いて、迷子になりそうな自分に声をかける。そんなふうに、自分へのエールになるような「一日一筆ノート」をつくり、最近は、ここにこっそりしたためています。 ポイント1: 日付を振り、一筆書く まずはノートに1カ月分の日付を記入します。このとき、日付入りの「水性ペンで書けるマスキングテープ」が便利で、ノートの両端に入る分量までテープを伸ばしてカットすればOK。そして日付の下に一筆ずつ書き入れます。 ① 「水性ペンで書けるマスキングテープ」を貼る ② フレーズを書く ポイント2: 月末に“振り返り”を書く 1カ月分を書き留めたら、末日にその月の “振り返り” を記入します。内容や書き方は月によってバラバラで、自由。なるべく短文で、シンプルにまとめることがポイントです。 ① 余白部分に、月終わりのレビューを書く ② 一文はなるべく短くし、トピックごとにブロックで分ける たわいのない会話中でも、私は誰かの発言を聞いて“いいな”と思うと、その場で断りを入れてすぐにメモを取るクセがあるし、誰かの行動をヒントに出てくる言葉もあります。映画やドラマのセリフや本の一節で感銘を受けることも多いです。 文章でなくても、心に残った作品のタイトルや、お店の名前でもいいし、自分が書き留めたひとことが、アイデアのフックになり、思考を深めるきっかけにもなったりします。 ノートを開くたびに、気持ちがよい方向に動くような一筆、それを意識してみると、日々の過ごし方がちょっとユニークになってきますよ。 「一日一筆ノート」のよさ ▶1日1日の過ごし方を意識するようになる ▶好きな言葉を集めるので、気分が上がる ▶言葉を短く、簡潔にまとめる練習になる ▶自分のことがわかってくる ▶フォーカスすべきことが見えてくる ▶振り返り(過去)と未来を考えるきっかけづくりになる Profile ごとうあいこ(eyeco) Aiko Gotoフリーエディター&ライター 編集プロダクション勤務を経て、2007年よりフリーランス。『夢をかなえる! 私のノート術』(宝島社 / 2016年)のライティングを担当して以来、文具、ノート、手帳の活用術をテーマとした書籍に数多く携わる。ヘビーユーズのノートや手帳を使った講座やワークショップもときどき開催。英会話と異文化交流がライフワーク。Web:room510.lomo.jpInstagram:@room510edit EDiTの読みもの 一覧へ EDiTブランドTOP