「幸せ」の象徴を、現代に合わせ「コンバージョン」する。
四つ葉のクローバーのアクセサリーコレクション
日本人は「幸福」なのだろうか。
「あなたは今幸せですか?」
怪しい新興宗教の勧誘文句ではない。「働き方改革」がクローズアップされて以降、いや、それ以前から「幸せ」への関心は年々高まっている様相だ。「幸せな働き方」「世界幸福度ランキング」「幸せな人に共通する〇の特徴」・・・。ある種の“鉄板”トピックとして政府機関から各種メディアまで、「幸せ」の“定義”や“条件”をあげつらう。
日本人は、いま「幸せ」なのだろうか。
『見つけた人には幸福が訪れる』
この言い伝えを持つ「四つ葉のクローバー」を知らない人はいないだろう。その、「四つ葉のクローバー」を、これまでに10万本以上見つけてきたという神秘的な能力を持った女性がいる。「四つ葉アーティスト」の生澤愛子である。
四つ葉のクローバーに“見つけられた”少女
「クローバーの中で四つ葉が光って見える」。テレビやラジオ番組、ウェブメディアにも取り上げられることもある生澤愛子。その能力は、生まれつき備わっていたようで最も古い記憶として「2~3歳のときに、近くの公園で『四つ葉のクローバーをたくさん見つけた』と、四つ葉の束を母に見せていた」という。「本当かしら・・」母親が“すべて”四つ葉のクローバーだったことを発見してから、生澤愛子のストーリーが始まった。
・・・とはいっても、この“能力”を自ら発信するようになったのは、高校生活の後半に差しかかったころから。それまでは「ずっと隠していました。四つ葉のクローバーが見つけられるのは、人ごみの中で友達を見つけるような、焦点が合う感覚を“光っている”と表現するのですが、『なぜできるのか』をうまく説明できないし、変だと思われるのが怖かった。自分にとって四つ葉のクローバーは大切なものだったから、守れるようになってから人に話そうと考えていました」。
生きているのに、「生きづらい」
HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)という言葉をご存知だろうか。生まれつきの特性として、高度な感覚処理感受性を持ち、物音や臭いなど物理的な刺激はもちろん、人の感情や雰囲気から自身の内部に入り込んでくる刺激に対しても、敏感に影響を受けやすい人のことをいう。また同時に、HSPは“人一倍敏感”なゆえに「生きづらい」と感じることが多いという。
この「生きづらさ」とは。生きているのに生きづらい。「幸福」が声高に語られることの、“裏垢”のように潜む現代特有のストレスだ。「四つ葉のクローバーが光って見える」という生澤愛子も、HSPに含まれるといわれる性質の持ち主であり、幼少から「人の感情がわかってしまう」など、周囲の人々を含めた環境からの影響に悩み続けてきた。「自分の居場所に安心感が感じられなくなると、数ヶ月で激変して、なにもできなくなってしまいます。前向きな人が周りにいれば、自分の能力が引き出されたり、ポジティブな方向にまわっていきます」。
幸福の象徴を見つけながら、同時に生きづらさも感じていた彼女ではあったが、その特有の「視覚」を自身の内側だけに向けるのではなく、やはり四つ葉のクローバーを見つけるように、外側に向け始めた。
「将来のことを考えたときに、芸術関係の仕事がしたいと思いました。でも、周りにロールモデルになる人がいなかったので、いろいろな人に会いにいくようになって」。デジタルネイティブ世代らしくSNSを使って人と出会いながら、発信するようになった。
まだ存在しない「キャリア」をつくる挑戦
心を許す友人が受け入れてくれたという小さな喜びから、四つ葉のクローバーが彼女の中でまた新たな存在感を示し始めた。個人が発信する時代だからこそ、自分の個性をキャリアにシフトすることはできないだろうか。「四つ葉のクローバー」が「幸福」を意味する、そのこと自体に、さらに生澤愛子としての意味付けをして、他者の「幸福」にかかわることを。
「それを【見る】たびに、元気づけたり癒したりするプロダクトをつくりたかった」と、自身が摘んだ「四つ葉のクローバー」をモチーフにお守りのようなチャームをつくり始めた。
「プロダクトがモノとして喜ばれるのはもちろんですが、自分自身がなにかを実現する姿を人に【見せる】ことで、誰かに届けたい。それは、もしかしたら『過去の自分を助けたい』という想いかもしれない」。
悲しみをポジティブなエネルギーに変換して、
優しい人、意思ある人の支えになる。

弱冠24歳のデジタルネイティブ世代。彼らは子どものころからSNSに触れ、大人が想像している以上に悪意に晒されている、そして“すでに”傷ついている。
「よりよく変わろうとしていたり、思いを持って何かに取り組んでいる人たちの支えになりたい。他人の感情に敏感で優しく傷付きやすい人たちの癒しになりたい」。アクセサリーには、そんな気持ちが込められている。
生澤愛子は、これまでに人とは違う個性に悩んだり、自信を持てない時期があり、夢を追いかけていく中で笑われたり、応援を得ることもできず、傷つき悲しんだことが「何度も」あったという。そんな悲しみから、同じ気持ちや境遇の人たちの支えになりたいという気持ちが生まれた。
「四つ葉のクローバーのアイテムを見るたびに、自然の造形美に癒されたり、夢を思い出したり、頑張ろうという気持ちになってもらえたらうれしいです」。
自分をよりよくしたい、また大切な人を思う気持ちを、四つ葉のクローバーに託してみてはいかがだろう。