TOP>Features (特集ページ)>PAUL & JOE La Papeterie 子どもの頃から大好きだった紙と手書き

PAUL & JOE La Papeterie子どもの頃から大好きだった紙と手書き

ポール & ジョー アーティスティック・ディレクター / デザイナー
ソフィー・メシャリー 


ポール&ジョーの本社があるパリ、北マレ地区。賑やかなブルターニュ通り沿いにあるカフェ・シャルロは、ファッション関係者のたまり場のようなスタイリッシュなスポット。ポール&ジョーのアーティスティック・ディレクターであるソフィーさんが仕事の合間に、毎日のように訪れているお気に入りの一軒です。午後の眩しい太陽の光が照らすテラス席で、2016年秋に誕生した新しいコレクション、「ポール&ジョー ラ・パペトリー(PAUL & JOE La Papeterie)」についてソフィーさんが語ってくれました。


【書くことが大好き!】

「昔から書くことがとっても好きでした」というソフィーさん。「仕事の場面ではパソコンやメールをメインに活用していますが、紙に手書きすることはずっと続けてきました。美しい紙製品や筆記用具が大好きで、子どもの頃にはきれいな便箋が流行っていたから、自分だけのお気に入りのレターセットや美しい万年筆をコレクションしていたのよ」と、ステーショナリーへの思い入れは昔から深かったようです。

【大切な人へのメッセージは必ず手書きで】

「今でも旅に出ると、必ず美しいポストカードを探して、家族や友人、仕事仲間に送るのが習慣になっています。今年の夏もバカンスでバリ島に行って、素敵なカードをみんなに送りました」というソフィーさん。愛する夫にも同様で、手書きの愛のメッセージをお互いに送り合っているとか。

「手書きの文字からは、その人の人間性やぬくもり、そのときどきの感情が伝わってきます。文面や筆跡を通して、書いた人を親密に感じることができるから。スマートフォンやタブレットが普及している現在、手書きの機会が次第に失われつつあるのは本当に残念なこと。私はプライベートでも仕事でも、お祝いや感謝の気持ちを伝える大切なメッセージは、必ず心を込めて手書きでしたためています」。

書くことへのこだわり、そしてステーショナリーへの愛着は子どもの頃から変わることなく、ソフィーさんにとっては今でも身近な人生の一部となっています。

【日本のステーショナリーに一目惚れ】

そんな彼女が新しく発表したステーショナリーのコレクション。仕事で年に何度も訪れる日本では、以前から大いにインスピレーションを受けていたそうです。

「ヨーロッパにも昔はあったけれど、今はなかなか見つからなくなった美しくて可愛らしい便箋やノート、紙製品を扱う専門店が、まだ日本にはいっぱいあるのね」と、エンボス加工の紙などの洗練された高品質な日本製ステーショナリーに魅了され、出張で滞在するたびに集めるようになっていたとか。「そのためポール&ジョーの世界をステーショナリーで実現するためには、日本のクオリティが不可欠でした。だから、日本のステーショナリーメーカー・マークスとパートナーシップを組めたことをうれしく思っているわ」とソフィーさんは言います。

【3つのモチーフの魅力】

今回のメイン柄として、ソフィーさんは「クリザンテーム」「チェスキャット」「ウィンターエルダーフラワー」の3つのモチーフをセレクト。

「これは、私がこれまで提案してきたたくさんのテキスタイルの中から、普遍的で人気があり、最もポール&ジョーらしい、メゾンのアイデンティティーが現れているモチーフを選びました。それに、これらは流行に左右されない強さと美しさを持つ柄でもあります」と断言するように、キュートでロマンチックなモチーフにフレッシュな色づかいが印象的なコレクションができあがりました。

また「今後はシーズンごとにまったく新しい柄も加えていきます。さらに、クリスマスやバレンタインなど、季節やイベントに合わせてオリジナルの美しいモチーフを足していきたいと考えています」と、今後のアイデアもすでに湧き上がっているようです。