「何でも手帳に書く」という習慣がない方もいるかもしれませんが、アポイント以外の予定を書くことも大事です。
次に述べる【ポイント②】のTO DOにもつながりますが、考える時間や資料をつくる時間、誰かとディスカッションする時間など、それらもすべてが重要な予定。これらの予定を書いておかないと、本来自分にとって大事な時間、中長期のために必要な時間はどんどん後ろ倒しになり、十分な時間が取れないということになりかねません。
手帳に書いてしっかりと予定を確保しましょう。
【ポイント②】TO DOリストも手帳に記入
TO DOは付せんに書いてPCの周りに貼っている人、またはノートに記入している人もいると思います。しかし、このTO DOリストこそ、「いつやるか」がとても大事です。時間軸を意識してタスクを管理するためにも、ぜひ手帳に記入してください。【ポイント①】でも書いたように「その日に何をするのか?」を手帳の時間軸に落とすことで抜け漏れが防げます。
付せんにリストアップしている人は、それをそのまま手帳に貼ってしまいましょう(④)。その日にやりきれないことは、次の日に付せんごとTO DOリストを移動することもできます。
【ポイント③】結果を残す
次に、予定を立てて、TO DOリストに書かれたタスクをおこなった結果も手帳に残します。たとえば予定通り全て終われば「済」という一文字を書いておくだけでも(⑤)、“予定をクリアした”というログになります。
自分の計画通りに仕事が終わらないとき、計画の立て方や時間の見積もりが甘かったのか、それともイレギュラーなことが起きたからなのかを確認したり、起きた出来事や自分の気持ち、思いついたアイデアなど、なんでも記録しておくと、あとから振り返りをするときに便利です。
私の場合は、訪れたお店のショップカードやいただいた名刺、美術展のチケットの半券なども手帳に貼ってしまいます(⑥)。手元に残しておいて整理せずに放置されていくより、貼ってしまい、いつどこで誰と会ったのか、何をしたのかをあとで振り返るときに、一目瞭然にしておきたいからです。
STEP 2:1ヶ月ごとの振り返りをする
このように、毎日デイリーページにログを残してあると、1ヶ月が終わったときの振り返りがとても楽です。1ヶ月を眺め、実際にあったことや自分の中で記録しておきたいことなどを、マンスリーページの前にある「月間プランニングページ」の「RECORD」に記入します(⑦)。自分のその月に立てたテーマに対して、どのような結果だったのかも、併せて振り返り、記録しておくといいですね。
そしてこのとき、ただ起きたことを羅列して書くというよりは、少し時間をとって、「自分にとってどんな1ヶ月だったのか」を味わってほしいと思います。
「できた」「できていない」というジャッジや反省をするのではなく、何があったのか、何をやったのか、事実をまず振り返ります。それからそれに対して、どんな気持ちを感じているのか、感情を振り返ることがポイントです。このように時間を取って過ぎた日々を味わってみると、1ヶ月でもいろいろなことが起こっていたことを思い出し、それが次の1ヶ月、1年につながっていきます。
STEP 3:次の目標・テーマをつくる
1ヶ月の予定を立て、実行し、振り返りをしたあとは次の月の目標・テーマをつくります。その際に再度「年間のプランニングページ」に立ち返り、改めて今月は何に取り組むのか考える時間を取ってください。
目標を考えたり、振り返りをする時間も大切な予定。日々の中、特に月始め、マンスリーページやデイリーページに「振り返りの時間」と書き込んでおくことが大事です。私のワークショップにいらっしゃる方の中には、毎夜23時になるとスマホのアラームが鳴り、「振り返りタイム」を忘れないようにして実践している方も。
充実感や達成感を感じるには、目標と結果という目に見える形だけではなく、その1ヶ月に味わった気持ちや感覚なども大切です。自分の通ってきた軌跡、それこそがキャリアです。自分の歩んできた道をしっかりと踏み固める時間が振り返りと次の目標設定の時間になります。
自分の人生、自分で舵を切って過ごしているという実感を持つために、今回の3回にわたる1日1ページ手帳の使い方を日々の中に取り入れていただきたいと思います。