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私のリアルなマスキングテープ術 vol.2 マスキングテープの幅や粘着力にもこだわった、圧巻のラベル使い。〜デザイナー千星健夫さん(NECKTIE design office)〜

マスキングテープ術

日頃からアイデアやオリジナリティをかたちにしているクリエイターの方々が実践するマスキングテープの使い方に注目し、創作活動のなかでのリアルなマステ術を教えていただく連載「私のリアルなマスキングテープ術」。

手帳デコ、アルバムづくり、ラッピングなど、ちょっと特別感を演出するような使い方が注目されがちなマスキングテープですが、 “縁の下の力持ち”的な活用方法に出会うことで、さらなるマスキングテープの魅力を再発見していきます。

今回お話を伺ったのは、2014年にNECKTIE design officeを設立し、グラフィック、WEB、プロダクトなど多岐にわたってデザインを手がけ、写真撮影や活版印刷もご自身で行うマルチなデザイナー・千星健夫さん。ジャンルを区切らずにさまざまなデザインを生み出している千星さんは、普段マスキングテープをどのように使っているのでしょうか?

千星さんのオリジナルプロダクト、活版印刷機でハンドプリントしたポスターとフレームのセット「Letterpress Poster & Frame」
千星さんのオリジナルプロダクト、活版印刷機でハンドプリントした
ポスターとフレームのセット「Letterpress Poster & Frame」
こちらもオリジナルプロダクトのWORDS SANDWICH(ワーズ サンドイッチ)。アルファベットを選んで単語をつくり、パン型カードにはさんで贈るメッセージカード。
こちらもオリジナルプロダクトのWORDS SANDWICH(ワーズ サンドイッチ)。
アルファベットを選んで単語をつくり、パン型カードにはさんで贈るメッセージカード。

開けたり閉めたりする段ボールの“フタ”に、適度な粘着力のマスキングテープがGOOD

アイデアが光るオリジナルなプロダクトを生み出し、撮影や展示ディスプレイなども手がける千星さん。普段からさまざまな素材を自由自在に扱い、アイデアをかたちにする力は、マスキングテープ使いにも発揮されています。

段ボールには、太めのマスキングテープを愛用。
段ボールには、太めのマスキングテープを愛用。

テープ類は、幅や粘着力によって、さまざまな種類を用途に合わせて使いこなしているそう。そんなテープ使いの達人が一番よくマスキングテープを使用する場所は、商品在庫の保管で使用している段ボールのフタ。

千星さん「商品在庫の保管に、白の段ボールをよく使うんですね。サイズも大小いろいろありますが、大きめだと段ボール自体が厚めのものが多いので、どうしても紙の反発が強くてフタが空いてしまいます。それを太めのマスキングテープで貼って、開かないようにしています。在庫を取り出して、また閉めるので、適度な粘着力がちょうどいいです。」

DIYにも便利!素材をカットするときの目印に

商品展示や撮影などのお仕事では、とにかくさまざまな素材を、さまざまな形に加工して使うことが多いという千星さん。プラ板や薄いアルミ板などを使うことも多々あるのだとか。そうした紙以外の素材をカットしたいときにも、マスキングテープが大活躍。

プラスチックの板をカットする際の目印として、マスキングテープを。
プラスチックの板をカットする際の目印として、マスキングテープを。

千星さん「プラ板や薄いアルミ板は、鉛筆で書き込めないので、カットするサイズの目印としてマスキングテープを貼っています。油性ペンなら書けますが、消せないので。マスキングテープならカットしたらすぐ剥がせるので、いいですね。
ほんとうにちょっとしたことに使っているので、何に使ったか思い出せないくらいですが、例えば、商品展示のキャプションボードをオリジナルのサイズにしたい時、その土台としてプラスチックの板を使います。その他には撮影の時、商品などを後ろから固定する必要があるときなど、アルミの板をその形に合わせてカットして使うことがありますね。」

千星さんが考える
「マステ® 水性ペンで書けるマスキングテープ」
使い方アイデアとは?

そんな千星さんに、マークスの人気商品「マステ® 水性ペンで書けるマスキングテープ」の使い方アイデアを伺ってみました。水性ペンはもちろん、消せるボールペン、ゲルインクペンなど普段使いのペンで気軽に書ける便利なアイテム。アイデア豊富な千星さんは、どのように活用してくださったのでしょうか?使い方のアイデアだけでなく、書き込む文字、貼り方のコツまで教えていだだきました。

IDEA ①:中身の数が一目でわかる!チェックボックス付きラベル

方眼や色付きのラベルで工夫

まずは、段ボールなどに使う「チェックボックス付きのラベル」のアイデア。チェックボックスの欄があるので、中身の数が減ったらチェックをすれば、管理がしやすい、という使い方です。マークスの「マステ® 水性ペンで書けるマスキングテープ」なら、水性ペンで書けるので、チェックするときも便利。

方眼や色付きのラベルで工夫

千星さん「普段プリンターで印字してラベルを作ることはよくありますが、プリンター用の台紙はほとんどが白なので、このように方眼や色付きのラベルをつくれるのはいいですね。チェックボックスのアイデアは、箱の中身が変わったときにも便利。新たに張り替えられるのもマスキングテープならではです。
貼る時のポイントは、“角”に貼ることで表面と側面の両方から見えるようにすること。機能性とデザイン性がアップします。」

IDEA ②:英語表記で書くとよりスタイリッシュに。クリアな保存容器のラベルに活用

英語表記で書くとよりスタイリッシュに。クリアな保存容器のラベルに活用

普段の生活で使えそうな、保存容器のラベルとしての使い方も。紅茶などを容器に移して保管する際、パッケージから出してしまうと賞味期限がわからなくなってしまうので、ラベルで管理するというアイデアです。

千星さん「これもラベル自体が白だと味気ないので、方眼の柄がついているマスキングテープがちょうどいいです。日付の書き方も、英語表記にすることでおしゃれに見えるので、そういうところにこだわると良いかもしれません。」

IDEA ③:封筒用のシールも、マスキングテープでオリジナリティを

ちょっとの“こだわり”でかっこよく

こちらは、封筒に貼るシールとしてマスキングテープを使うアイデア。商品と一緒に段ボールに入れて送る請求書の封筒に、彩りをプラスしてくれます。

千星さん「これも色使いがポイント。白い封筒に黄色のマスキングテープ、そこに黒で文字を書くことで違った見え方になります。」

※ポストに投函する封筒の封かんにはマスキングテープの使用は推奨されていませんので、ご注意ください

IDEA ④:資料をわかりやすく保管。クリアファイルのラベルに

機能性とデザイン性のある整理術

クリアファイルのラベルも、千星さんの手にかかればこの通り。増えていきがちなクリアファイルも、マスキングテープでラベリングすれば、一目で中身が判別できて作業も効率的に進められそう。

機能性とデザイン性のある整理術

貼る時のコツは、マスキングテープを裏側に少し折り返すことで、表裏どちらからも中身を判別しやすく。折り返しの幅を表と裏で変えることで、スタイリッシュになります。

千星さん「先ほどの保存容器のラベルの表記や、段ボールのラベルの貼り方もそうですが、ちょっとしたことでかっこよくなるので、そういうところをこだわっていますね。」

在庫の保管は段ボールがずらっと並んでおり、長期間使うものだから、ラベルも美しく作っておきたいと話す千星さん。ちょっとしたことですが、そんな細部へのこだわりからも、あらゆる制作物への美学が伺えました。

ラベルを使った整理術はすでに取り入れている方も多いかもしれませんが、貼り方や表記の仕方に自分なりのこだわりを持つことで、仕事や暮らしがもっと豊かになるのかもしれません。みなさんも、ぜひ参考にしてみてくださいね。

profile
千星 健夫 / デザイナー

千星 健夫 / デザイナー

1976年 兵庫県生まれ。GRAPHIC / WEB / PRODUCTとジャンルをはみだしたデザインを手がけ、写真撮影や活版印刷も自らおこなう。デザイン事務所勤務を経て、2014年 NECKTIE design office を設立。Lifestyle Young Designer Award 受賞。朗文堂タイポグラフィースクール 新宿私塾 講師。

NECKTIE design office
WEB:https://necktie.tokyo/
Instagram:https://www.instagram.com/necktie_design_office/